血統って言うのはつまり血筋で、人間で言えば家系図のようなものです。
現存する競走馬(サラブレッド)の先祖をさかのぼると、
一頭の例外もなく、17世紀末から18世紀初めにかけて存在した三頭
- ダーレー・アラビアン
- バイアリー・ターク
- ゴドルフィン・アラビアン
のいずれかに突き当たります。
即ち、総てのサラブレッドについて、ほぼ三百年来の血統が明らかに
なっているわけです。
もっとも、それはあくまでも原則です。
たとえば日本の競走馬の血統に時おり見られる“サラ系”とは、
明治時代にオーストラリアなどから輸入された血統不詳の馬が入り込んでいる
ことを意味しています。
この種の馬がどれほど優秀な成績を挙げようとも、“サラ系”の印が消えること
はありません。
どんな名馬の子供でも百パーセント活躍するとは限らない以上、
“駄馬”だったから“名馬”の子にあらずという証にはならないのです。
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